top of page
検索
  • kantamasan

かんたまさんのさちのか、少し変わりますのお知らせ


かんたまさんのさちのか。

今シーズンよりエコ50を取得いたしました。

少し長くなりますがエコ50について、また私(ヒゲ)自身の思いについてご説明したいと思います。かんたまさんのイチゴだけでなく、スーパーや直売所などで野菜を購入される際の参考にもなると思いますので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

まずエコ~とは何ぞや?ですが、「エコ50」というのは通常の栽培方式に比べて、化学農薬と化学肥料の両方の使用量を50%以上減らして作られた農産物のことを言います。「エコ100」というのはそういったものを全く使っていませんよという農産物のことです。

かんたまさんでは就農以来、可能な限り健康に配慮された野菜を作ろうと努力して参りました。昨年「エコファーマー(先ほどの基準で30%以上削減)」の認定を受け、次はぜひエコ50をと栽培に取り組んで来ました。

イチゴというのは一般的に農薬をたくさん使うことで有名です。理由はいくつかあるのですが、その中でも二つ挙げるとすればまず①病気にかかる前に予防目的の散布をしなければならないケースが多いこと。そして②単純に病気にかかりやすく害虫に食べられやすいということです。

ただ「それが当たり前だから農薬をたくさん使っても仕方ないんです」というのはとても悲しいことです。もちろん経営できなくなってまで減農薬にこだわることは非常に難しいことですが、何のために農家になったのか、という原点に帰るとどうしてもそこはギリギリまで追求したいことでもあるのです。

農薬について、かんたまさんでは三つのポイントを押さえながら使用しています。

①できる限り化学合成農薬を使わず、自然由来の成分を原料とした農薬を使用します。

②できる限り育苗期(苗作りの段階)中心の農薬散布に留め、収穫期(イチゴが採れ始めて以降)は散布をせずに済むようにお世話をします。

③もし頻繁に農薬散布をしなければならない事態に遭遇した時は、お客様に現状をきちんと説明します。またお渡しするイチゴについて何か説明が必要な場合は丁寧にお伝えいたします。

かんたまさんは子どもたちのために野菜を作っています。特にイチゴは子どもたちはみんな大好きです。イチゴ農家の特権で私たちもシーズン中は毎日のようにイチゴを持って帰りますが、うちの子どもたちも飽きずにもりもり食べてくれます。

そんな子どもたちのために、ご家族の方々は決して安くはないイチゴをいつも買ってくださいます。そしてその考えに共感してくださる方々が子どもたちのためだけではなく大切な人のために、自分のためにかんたまさんのイチゴを買ってくださいます。本当にありがたいことです。

本来私たちができるもっとも大切な使命は美味しさの提供です。お客さまには「美味しいから」という理由だけでかんたまさんのイチゴを買っていただければ嬉しいです。「もちろんちょっといい値段だけど、美味しいからね!」という言葉はとてもありがたいです。

そして以前から何度も方々で書いてますが、「知らないうちに健康なものを食べていた」くらいが本当はちょうど良いのかもしれません。

ではどうして今回エコ50という肩書を得ようと思ったかですが、農家は強い信念を持って野菜つくりをする一方で、なかなか思い通りにならない状況と戦うことの毎日です。頑張っても病気は出ますし、天気は思うようになりません。変なタイミングで設備が壊れたり変なタイミングで自分が壊れたりもします。熱が出たりとかですね(笑)

そうした時に自分で全てを決められる親方はどうしても楽な方に流されてしまうのです。ここで強い農薬を使っちゃおうかとか、いつも丁寧にやってるはずの株整理だけど手を抜いちゃおうかとか。

他の農家さんはそうではないかもしれませんが、かんたまさんは(ヒゲだけかもしれませんが…)そこまで人間が出来てないのでどうしてもそういうのが頭をよぎります。

少し話は逸れますが、私は目標よりも目的を大切にしています。目標も大切ですが、いざという時に自分を支えてくれるのは私にとっては「自分は何のためにイチゴを作っているんだろう」という目的です。「ここで踏ん張ったら美味しいビールが待っている」というのもなかなか力になりますが、それ以上に「自分がこんなに辛い思いまでしてやってるのは何のためだっけ?」と思うと、結構すごい力が出たりします。

エコ50はそれにプラスして力を出すためだと思います。もちろん「かんたまさんのイチゴ、みなさん買ってくださいよー」という打算もありますし、純粋に安全なものを作りたいという優しい気持ちもありますが、やっぱり自分を監視してくれる何かが欲しかったのかもしれません。もう頑張るしかないよという、私たちを背伸びさせてくれる何かですね。

長々と書きましたが、買ってくださる皆さんはやっぱりどこまでも「美味しいから」という理由でイチゴを買ってもらえればと思います。その奥に隠された大事な部分については農家が見えないところで努力しますね。

ちなみに葉物や根菜など、収穫してその作が終了となる野菜と異なり、イチゴやトマト、キュウリなどは収穫しながら長い期間栽培を行います。なので最初は栽培がうまく行って基準を満たしていたとしても、例えば栽培途中で病害虫が多発し、化学農薬を基準以上に使うことになった場合、その時点でその作についてはエコ50の認定を取り下げられることになるようです。考えたくはないけれどかんたまさんもその可能性はゼロではありません。商品についてはエコ50シールが貼られなくなったり、POPに記載が無くなったりで分かると思いますが、県のホームページで全て管理されてますので認定された農家や品目、また取り下げ等についても詳しくはそこでご確認いただけます。

それにしても県内にはたくさんのエコ100、エコ50農家がいらっしゃいます。私の友人もたくさん載ってました。やっとみんなの背中が見えた程度です。

よろしくお願いいたします。

最後に、今シーズンの定植作業もまずまず順調です。毎年楽しみにしてくださっているご贔屓のお客さま、名前は知ってるけどまだじつは食べたことないんだよねという方々、うちでも使ってみたいなと考えられているお店を経営されている初めましての方々、すべての皆さまを心よりお待ちしてます。予定ではかおりのが11月上旬から(こちらの販売はおそらく年内が中心になると思います)、さちのかが12月中頃からになりそうです。よろしくお願いいたします。

今シーズンはもう少しブログ、お知らせの頻度を増やせればなと思ってます。また近く更新しますね。


閲覧数:135回0件のコメント

最新記事

すべて表示

安心で安全な野菜とは?①

半年にわたるイチゴ栽培も先月末をもって終了し、次作の苗作りが始まっています。イチゴは夏に苗を育て、秋に植え付けし、冬春に収穫をするというサイクルで一年が回っています。言わば一年のスタートです。 収穫期は目の回るような忙しさなので、なかなかお客様とコミュニケーションを取ったり...

本日、イチゴの販売が終了しました。

本日令和2年5月31日、今シーズンのイチゴ栽培、販売が終了いたしました。 たくさんのお客さまに恵まれ、完売せずにイチゴの行き場がなくなるといったこともほとんどなく、皆さまにたくさんのイチゴを召し上がっていただけたことは何よりも幸せなことです。ありがとうございました。...

bottom of page